1060アルミ板の導電性が際立つ理由とは？

商業用純アルミニウムの代表例である1060アルミ板は、99.6%という高純度アルミニウムをその主な利点としています。不純物がほとんど含まれないこの組成により、直接的に55%の電気伝導率を実現しています。これはほとんどの合金アルミニウム材料よりもはるかに高いレベルです。さらに、微量不純物（Si≤0.25%、Cu≤0.05%）を厳密に管理することで、導電性能の低下を防ぎ、安定した電流伝導を確保しています。

1060アルミ板の主要特性

1. 導電性と熱伝導率の相関：1060アルミ板は優れた電気伝導性に加え、200～230 W/m·Kの熱伝導率を有しています。この2つの特性の正の相関により、電流伝導と熱伝達の両方の要求を同時に満たすことができます。
2. 優れた加工性：優れた導電性能を持ちながらも、高い成形性を維持しています。スタンピングや引き絞りによって複雑な形状に加工可能です。H24材でも90度の曲げ加工時に割れることなく、性能と加工の利便性のバランスを実現しています。
3. 種々の材質状態における安定した性能：導電性は材質状態（テンパー）の影響を受けにくく、安定しています。O材（軟質状態）は成形性に優れ、H18材はより高い硬度を持つ一方で、いずれも一貫した導電性を保持しており、さまざまな使用シーンに対応できます。

性能最適化のヒント

耐腐食性が必要な場合、1060アルミ板は陽極酸化処理を施して緻密な保護膜を形成することができ、使用寿命を延ばすと同時に導電性能を損なうことありません。
当社は、切断時の変形を防ぐための内部応力除去処理を施した、0.01mm～500mmの全規格で1060アルミ板を提供しており、その主要特性の用途ニーズに完全に対応しています。